夜日光 - blues ft. 初音ミク / Sunlight in the night - ft. Hatsune Miku
気持ちが良い。
あるいは、気分が悪い。
私が今、何を感じているかなど、問題ではなかった。
私が今、どんなところにいて、どの時間を過ごしていようと、気にはしなかった。
ここが夢であるか、現実であるのかすらも。
どのくらい長くかはわからないが、眠りについていた時。
ドアを叩く音が飛び込み、私の体まで響き渡る。すると初めて、ここが静かであったことを知る。
重くなった体を起こし、気だるい足取りをドアまで進めると、閉まっているドアのわずかな隙間から光が漏れている。その際立ち様を見て、自分の居場所が暗かったことを知る。微かに流れ込んでくる空気の生温かさを感じて、ここが冷えていたことに気づく。それらに自分が馴染んでいたことも同時に。
私にはそれが鬱陶しく思えた。
無であることに違和感がなく、何も歓迎などしていなかった。
居心地が変わることを。
ここがここでなくなることを。今が今でなくなることを。
それでも、ドアノックを無視したままではいられなかった。
ドアを開けると、家の前の街路灯から差し込まれる微かな光に目を刺される。さほど強くない灯りでも、暗闇に慣れた目には日光そのものだった。
私が私であることを確かめさせるのは、外からのそんな知らせくらいのものだったのだ。
気分は良くない。
私が今、何を感じていようと、ここは現実らしい。
それだけで、今いる場所と時間を脱ぎ捨てる必要があった。
最近、月を見てないな。
今は真昼に浮かぶ時期なのか。
Vocal: Hatsune Miku
Music & Movie: blues
lyric, off vocal & chords
#vocaloid #初音ミク