【報ステ】「何年かかっても希望は捨てない」ハマスが襲撃した村 大越健介が見た現実【報道ステーション】(2023年12月26日)

激しい戦闘が続くガザ地区からわずか2キロにある、イスラエル独特の農業を主体にした共同体『キブツ』クファール・アザ。ここの住民は農業などを通じて、ガザとの交流がありました。しかし、10月7日に起きたハマスの奇襲によって、約60人が命を落としました。 イスラエルとハマスの戦争は、パレスチナ人だけでなく、一方的に攻勢をかけるイスラエル側にも、癒えない傷と苦悩をもたらしています。大越健介キャスターが現地を取材しました。 ■「どんな方法でも」人質解放を イスラエルの中心都市テルアビブ。20世紀初頭に建設された街ですが、ここまで発展したのは戦後、ユダヤ人の移住が本格化してからです。そんな街もある場所に行くと…。 大越キャスター:「テルアビブの中心部にある公園です。いつしかここは“人質広場”と呼ばれるようになりました。10月7日のハマスの攻撃によって、約240人の人質がとられ、現在は約130人が、まだ人質として残されたままです。ここだけは、ある種、独特の静けさと、どこか悲しみをたたえた広場になっています」 シャイリーさん(22)は、兄が人質として連れ去られたままです。 シャイリーさん:「無事なのかどうか。情報がないので、何も分かりません」 望むのは兄の帰還だけ。それ以外のことを考える余裕はありません。 シャイリーさん:「(Q.ガザでは2万人が犠牲になりました)2万人の犠牲者については分かりません。人質に関わるニュースだけ見ているので。(Q.願うのは人質のことだけ)どんな方法でもいい。連れ戻してほしい」 ■「悪との戦いに犠牲はつきもの」 国際社会から大きな批判を浴びている、ガザ地区への侵攻。しかし、イスラエル国内では8割の人が「ガザの人の苦しみを考慮する必要はない」としています。 イスラエル ネタニヤフ首相:「ガザにいるあなた方を、家族が支援していることを知っています。素晴らしいことです。力であり勝利への鍵です」 軍が駐留している集落では26日、ボランティアが、ガザの前線で任務についている兵士たちに、休息の場所を提供していました。炊き出しは週6日。この日は50人のボランティアが集まっていました。 ボランティア:「(Q.兵士たちの様子はどうですか)兵士と直接話すことは、ほとんどありません。食事を提供し、安全に送り出し、帰ってきてもらうだけです。日によりますが、犠牲が多ければ、その日は悲しいです。でも彼らは果たすべき任務があります」 ボランティア:「(月7日以降、ガザでは2万人が亡くなり、こうして
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